ネット広告の効果測定で見るべき指標は?CPA・ROASの考え方と改善の進め方

姫路市のホームページ制作会社、エスティー・クリエイティブです。

「ネット広告を出してはいるものの、成果が出ているのかよく分からない」——播磨地域の中小企業のご担当者から、こうしたご相談をいただくことがよくあります。管理画面を開けば表示回数やクリック数はずらりと並んでいますが、数字が多すぎてどこを見れば良いのか判断しづらい、というのが実情ではないでしょうか。

ネット広告は「出稿して終わり」ではなく、数字を読み取って改善を重ねていくことで成果が伸びていく施策です。逆に言えば、見るべき指標を絞り込めていないと、広告費だけが積み上がってしまうことにもなりかねません。

今回は、ネット広告の効果測定について、最低限押さえておきたい指標の意味と、数字をもとに改善を進めるための手順を整理してご紹介します。

効果測定の前に「ゴール」を決めておく

効果測定でつまずく原因の多くは、指標の知識不足ではなく、そもそも広告のゴールが定まっていないことにあります。ゴールが曖昧なままだと、どの数字が良くてどの数字が悪いのかを判断できません。

まずは、自社にとって「広告経由で何が起きたら成功なのか」を言語化しましょう。BtoBのメーカーや工務店であれば問い合わせフォームの送信、店舗であれば電話発信や来店予約、ECであれば商品の購入、といった具合です。これが「コンバージョン(CV)」にあたります。

コンバージョン計測の設定を必ず行う

意外と多いのが、コンバージョン計測の設定をしないまま広告を配信しているケースです。この状態ではクリック数までしか分からず、実際に問い合わせにつながったかどうかを追えません。

Google広告やSNS広告では、フォーム送信完了ページや送信ボタンのクリックをコンバージョンとして登録できます。電話問い合わせが中心の業種であれば、電話番号のタップを計測対象にする方法もあります。配信を始める前に、この設定だけは済ませておくことをおすすめします。

ネット広告で押さえておきたい主要な指標

管理画面には数十種類の指標が表示されますが、日常的に確認すべきものはそれほど多くありません。以下の指標を押さえておけば、広告の状態はおおむね把握できます。

01.インプレッション(表示回数)

広告が表示された回数です。この数値が極端に少ない場合、キーワードの検索需要が小さい、入札単価が低すぎる、ターゲット設定を絞り込みすぎている、といった原因が考えられます。まずは「見られているかどうか」の土台を確認する指標です。

02.CTR(クリック率)

表示回数のうち、どれだけクリックされたかの割合です。「クリック数 ÷ 表示回数」で算出します。CTRが低い場合は、広告文やバナーの内容がユーザーの検索意図・関心とずれている可能性があります。逆にCTRが高くても、その後の問い合わせにつながっていなければ、広告文とページの内容が食い違っているのかもしれません。

03.CPC(クリック単価)

1クリックあたりにかかった費用です。競合が多いキーワードほど高くなる傾向があり、業種によっては1クリック数百円を超えることもあります。CPCが想定より高い場合は、キーワードの絞り込みや、より競合の少ない関連キーワードへの分散を検討します。

04.CVR(コンバージョン率)

クリックしたユーザーのうち、どれだけが問い合わせや購入に至ったかの割合です。「コンバージョン数 ÷ クリック数」で計算します。CVRが低いときは、広告そのものよりも、遷移先のランディングページに課題があるケースが多く見られます。

05.CPA(獲得単価)

1件のコンバージョンを獲得するのにかかった広告費です。「広告費 ÷ コンバージョン数」で求めます。中小企業の広告運用では、最も重視すべき指標のひとつと言えます。

例えば広告費10万円で問い合わせが20件あればCPAは5,000円です。この数字が高いか安いかは、1件の問い合わせからどれくらいの売上が見込めるかによって変わります。自社の受注率と平均受注単価から「1件の問い合わせにいくらまで払えるか」を先に決めておくと、判断がしやすくなります。

06.ROAS(広告費用対効果)

投下した広告費に対して、どれだけの売上が生まれたかを示す割合です。「広告経由の売上 ÷ 広告費 × 100」で算出し、ECサイトなど売上を直接計測できる業態で特に有効です。ROASが100%であれば売上と広告費が同額という意味になるため、原価や人件費を考えれば、実際にはそれを大きく上回る水準が必要になります。

数字を見るときに注意したいこと

01.短期間の数字で判断しない

配信初日や2〜3日程度のデータで「効果がない」と結論づけてしまうのは避けたいところです。特に問い合わせ型のビジネスでは、コンバージョン数がそもそも少ないため、日次の数字は大きく振れます。最低でも2週間から1か月程度のまとまった期間で判断するのが現実的です。

02.CVがゼロに近いときは母数を確認する

コンバージョンが0件でも、クリックがまだ20回程度であれば、それは「効果がない」のではなく「判断できるだけのデータが溜まっていない」状態です。一般的なBtoBサイトのCVRは数%程度のことが多いため、少なくとも数百クリック規模のデータが集まってから評価するのが望ましいでしょう。

03.広告以外の要因も切り分ける

数字が悪いとき、原因が広告側にあるとは限りません。ランディングページの表示速度、フォームの入力項目の多さ、スマートフォンでの見づらさなど、サイト側に理由があることも少なくありません。広告の設定をいじる前に、実際に自社サイトをスマートフォンで開いて、問い合わせまでの流れを一度たどってみることをおすすめします。

数字をもとに改善を進める手順

指標を眺めるだけでは成果は変わりません。どこに課題があるかを切り分け、順番に手を入れていくことが大切です。

  1. 表示されているかを確認する……インプレッションが少なければ、キーワードやターゲット設定、予算・入札を見直します。
  2. クリックされているかを確認する……CTRが低ければ、広告文の訴求内容やバナーのデザインを複数パターン用意して比較します。
  3. 問い合わせにつながっているかを確認する……CVRが低ければ、ランディングページの内容やフォームの導線を見直します。
  4. 採算が合っているかを確認する……CPAやROASが目標に届かなければ、成果の出ていないキーワードや配信先を除外し、成果の出ている領域に予算を寄せます。

この順番で確認していくと、「広告文を変えるべきなのか、ページを直すべきなのか」という迷いが減ります。また、一度に複数の箇所を変更すると、何が効いたのか分からなくなってしまいます。変更は一度にひとつずつ行い、期間を区切って比較するようにしましょう。

検索語句レポートは定期的に確認を

リスティング広告を運用している場合、実際にどのような検索語句で広告が表示されたかを確認できるレポートがあります。ここを見ると、意図していない検索語句で広告が表示され、無駄なクリックが発生していることに気づけるケースがよくあります。

自社と関係のない語句が見つかったら、除外キーワードとして登録しておきましょう。予算が限られている中小企業ほど、この作業の効果が出やすい部分です。月に1〜2回程度、定期的に目を通す習慣をつけておくと良いでしょう。

まとめ

ネット広告の効果測定について、押さえておきたいポイントを整理します。

  • 配信を始める前に、自社にとってのコンバージョンを定義し、計測設定を済ませておく
  • 日常的に見る指標は、インプレッション・CTR・CPC・CVR・CPA・ROASに絞り込む
  • CPAの目標値は、自社の受注率と受注単価から逆算して先に決めておく
  • 短期間の数字や少ない母数で判断せず、一定期間のデータで評価する
  • 「表示 → クリック → コンバージョン → 採算」の順に課題を切り分け、変更は一度にひとつずつ行う

効果測定は難しそうに見えますが、見るべき指標を絞り、確認する順番を決めてしまえば、社内でも運用しやすくなります。まずは自社の広告アカウントで、今月のCPAがいくらになっているかを確認するところから始めてみてはいかがでしょうか。

エスティー・クリエイティブでは、リスティング広告やSNS広告の出稿・運用代行に加え、効果測定の設定や運用レポートのご提供にも対応しております。「広告の数字の見方が分からない」「今の運用が適切か診断してほしい」といったご相談も歓迎しておりますので、ネット広告の運用でお困りの際はお気軽にお問い合わせください。

STC編集部

STC編集部

兵庫県姫路市でホームページ制作15年を超え、WEBデザイナー養成スクール「デジタルハリウッドスタジオ姫路」の運営をしているエスティー・クリエイティブで、ホームページの制作・運用・保守・教育にあたっている経験豊富なスタッフのノウハウを公開します!

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